高野泰久第2財務理事が死去
terça-feira, 15 de janeiro de 2008
当研究所第2財務理事の高野泰久氏が21日、サンパウロ市内の病院で死去しました。享年66歳。葬儀は翌22日午後、コンゴニャス墓地で営まれ、脇坂勝則顧問、宮尾進顧問、鈴木正威財務理事などが参列し、同氏の冥福を祈りました。
高野第2財務理事は昨年6月、胆嚢結石の手術を受けました。その検査・治療の中で、肝臓と胆嚢をつなぐ総胆管にがんがあることが分かり、闘病を続けながら店頭に立っていました。20日も1日中、書店に勤務していました。
1940年、山梨県生まれ。南米産業開発青年隊第8期生として、62年に渡伯。30年以上にわたって、リベルダーデ区内で、書店を経営していました。店内は整理整頓が行き届いており、ブラジル・移民関連図書の品揃えが豊富。日本からの注文にも応じていました。
高野書店は、日本ブラジル交流協会が派遣していた研修生の受け入れ先の1つ。あしなが育英会の交通・災害遺児などを引き受け、日伯の架け橋となる人材育成にも力を尽くしました。
人文研の理事会に入って約20年。書籍・文献の収集に積極的に動き、運営費捻出のための古本市では、多方面に協力を呼びかけました。当研究所が書籍を刊行するたびに、日本への発送を引き受けたのも高野第2財務理事でした。
脇坂顧問は「彼は縁の下の力持ちとして、人文研をずいぶん支えてくれた」と故人を偲び、大きな貢献に謝意を表しています。
葬儀には友人・知人を初め、日系団体・マスコミ関係者などが参列し、同氏の死を悼んでいました。
写真:22日午後葬儀会場で。小笠原公衛JICAシニアボランティア・ブラジル日本移民史料館学芸員撮影。