|
ブラジルに於ける日系人口調査報告書-1987・1988-
配偶関係別人口
ここでは配偶関係という観点から、日系人口の構成をみることにしよう。我々が個人を配偶関係という観点から分類するためにもちいた範疇は既婚(CASADOS)、未婚(独身)(SOLTEIROS)、離・死別の3つである。前2者はIBGEがCENSO DEMOGRÁFICOで用いた規定をそのまま踏襲している。離・死別の範疇はIBGEがさらにSEPARADOS, DESQUITADOS, DIVORCIADOS, VIÚVOSと4範疇に細分しているものを1つの範疇に統合したものである。
さて、上記の範疇に日系人口を分類し、男女別、都市・農村別に示したものが表2-22である。これによれば日系人口では男女とも55%程度が未婚-独身であり、既婚の比率は男子で41%程度、女子で38%程度である。また、離・死別は全体で4.49%であるが、男女別にみると女子の比率が男子の3倍程度多くなっている。都市・農村別にみると配偶関係にはおおきな差異は存在していない。表2-23は日系人口の配偶関係別人口比をブラジル全体と比較したものである。これによれば、日系人口では未婚-独身の比率がブラジル全体よりも20%以上高く、逆に既婚は17%程度低くなっていることが了解される。こうした差異がどのような要因によるかは現在のところ不明である。
表2-22 都市・農村別男女別婚姻上の地位別日系人口の比率 | 男 | 女 | 都市 | 農村 | 合計 (%) |
---|
既婚(有配偶) | 41,27 | 38,16 | 39,67 | 39,82 | 39,67 | 未婚 | 55,95 | 55,45 | 55,53 | 55,77 | 55,53 | 離・死別 | 2,64 | 6,30 | 4,51 | 4,31 | 4,49 | 不詳 | 0,14 | 0,08 | 0,29 | 0,10 | 0,27 | (1)全体的にみると、日系人口では既婚39.67%、未婚55.53%、離・死別4.49%となっている。 | (2)男女別・都市農村別にみても、全体的傾向性に顕著な差異は存在していない。若干の傾向性として、既婚者では男子のほうがやや高く、離・死別では女性の割合が高いといえよう。 |
表2-23 配偶関係の割合の比較-ブラジルと日系人口- | ブラジル | 日系 |
---|
未婚 | 34,19% | 55,9% | 既婚(有配偶) | 56,06% | 39,1% | 離・死別 | 7,38% | 4,3% | 上記の表はブラジル全体と日系人口を配偶関係から比較したものである。これによれば日系人口の未婚の割合はブラジル全体と比較すると20%以上も高く、逆に既婚の割合は17%程度低くなっている。 | |
|