2015年にサンパウロ人文科学研究所(以下、人文研)は日本総領事館より、日伯修好通商航海条約締結120周年に向けてのイベントを計画するよう依頼を受けました。この記念事業の重大さと外交上の日伯関係を深める必要に鑑み、人文研は日本総領事館と聖州工業連盟(略=FIESP)の協力を仰いで記念シンポジウムを計画し、両国間の交流史について論議を重ねました。このシンポジウムの主目的は、将来において日伯の相互援助の可能性を模索し、その過程の中で日本とブラジルを結ぶ日系社会がどんな役割を果たすかを究明することでした。シンポジウムはブラジル社会と日系社会を代表する有識者たちの参加を得、12時間にわたり行なわれ、その目的は見事に果されました。約300人の聴衆を集めたこのイベントの好評を受けて、なるべく多くの人に読んでいただくため、人文研は日本総領事館の協力の下、報告書『Intercâmbio Brasil-Japão em perspectiva』を発行する運びとなりました。
また、ブラジル日本移民百周年を記念して2008年にラテン・アメリカ記念講堂にて開催されたシンポジウムを元にした出版物『A presença japonesa na América Latina』が発行されました。ブラジル、ペルー、パラグアイ、アルゼンチン、メキシコ、チリの6ヶ国の移民研究者が参加し、各国の日系社会の現状について2日間にわたって議論が行われた同シンポジウムでは多くの成果が生まれましたが、その報告書が発行されるまでには多くの時間が必要とされました。今回、宮坂国人財団の援助を得たことで、シンポジウムの報告書が上梓されるに至ったので、併せて出版記念会を開催したくお知らせ致します。
出版記念会
書名 『Intercâmbio Brasil-Japão em perspectiva』および『A presença japonesa na América Latina』
日時 2018年2月2日18時より
場所 ジャパン・ハウス(Avenida Paulista, n.º 52)
入場無料。予約必要なし。