第三回研究例会 脇坂ジェニー氏講演 開催報告
segunda-feira, 06 de outubro de 2008
2008年9月30日(火)、午後6時30分よりサンパウロ大学元教授脇坂ジェニーさんによる講演会が行われました(サンパウロ日本文化福祉協会一階大会議室)。「万葉集と私」と題して日本語で行われた講演では、脇坂氏は自身の万葉集との出会いを回顧しつつ、8世紀の日本で編纂された万葉集の歴史的背景に言及。続いて「万葉学者」と呼ばれる研究者による歌の4つの時代別区分や、「挽歌」、「雑歌」、「相聞」などといった歌の範疇に関して解説がなされました。さらに、現代の研究者による言語学的な研究の成果や現存する写本に関する説明がなされ、現代に於ける万葉集研究の一端が示されました。最後に、「万葉集巻第一」に所収の歌を一語一語丁寧に解釈を行うと、日系二世の研究家としての長年の努力に対して会場から感嘆の声が寄せられました。
講師紹介:
Geny Wakisaka(ジェニー・ワキサカ)
サンパウロ大学元教授。1926年12月7日、ブラジル・サンパウロ州・バウルー市生まれ(現在 81歳)。両親は熊本県人で1908年のブラジル渡航第一回移民。
1945 年に赤間みちへ裁縫女学院卒業。同年、赤間みちへ裁縫女学院小学4年生担当の教員となる。1971年、44歳の時に、サンパウロ大学文学部東洋学科日本語日本文学講座に進学。 1974年に同大学の教員となる。1974年に、静岡女子大学より客員教授として赴任した原口裕氏の万葉集の講義を聞き、初めて万葉集に接する。それ以来、万葉集に関する研究を積み重ね、ブラジルにおける、万葉集研究の第一人者となる。(※NARA万葉世界賞ウェブサイトを参考とした)
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