人文研研究叢書第10号「ブラジル日系美術史」出版記念会のお知らせ
quinta-feira, 14 de julho de 2016

サンパウロ人文科学研究所(理事長:本山省三)では、2002年より『人文研研究叢書』として様々なジャンルやテーマ毎に日本移民や日系人の歴史的な経験、営為を掘り下げてまいりました。そしてこの度第10号となる「ブラジル日系美術史」(田中慎二氏執筆)を刊行する運びとなったことお知らせいたします。

ブラジルの百科事典の中で日系人の名前が一番多く記載されているのは日系の造形美術家たちだとも言われており、日系の造形美術家たちは、広く深くブラジル美術界に、地歩を築いてきました。もともと農業移民として来た日本人の中の、その対極にあるような美術の世界に出た異端者ともいえる若者たちから始まり、「聖美会」なる美術集団の誕生、そしてその後の現代ブラジル美術界における発展までの道程を辿った記録は今まで刊行されてきませんでした。本書は人文研元理事である田中慎二氏による貴重な労作と言えます。

本書の出版記念会を下記の要領にて計画いたしました。皆様のご来場を心待ちにしております。なお、同書は当日50レアルにて頒布いたします。


『人文研研究叢書』第10号
「ブラジル日系美術史」(田中慎二著)出版記念会
日時:2016年7月21日(木)午後6時
場所:ブラジル日本文化福祉協会ビル5階 県連会議室
入場無料 申し込み必要なし


著者略歴:田中 慎二
1935年 福岡県生まれ
1955年 多摩美術大学図案科中退、ボリビア・サンファン移住地へ入植。
1960年 パウリスタ新聞・編集部へ入社。
1963年 コチア組合機関紙『農業と協同』誌、コペラソン出版『ブラジルの農業』誌に勤務。
1978年 ブラジル日本移民史料館内のイラスト・デザインを担当。
1970年代からはフリーの立場で、絵の制作や個展、記念誌の執筆・編集に携わる。執筆では『文協五十年史』、『移民画家・半田知雄―その生涯』など。
70年代からサンパウロ人文科学研究所に所属。2000年より2012年までは、理事としてブラジル日本移民百周年記念『人文研研究叢書』、『ブラジル日本移民・日系社会史年表』などの編集・出版に従事。


サンパウロ人文科学研究所 Centro de Estudos Nipo-Brasileiros