丸山浩明教授 講演会「オンサが生きる湿原の危機:ブラジル パンタナール」終了
quarta-feira, 04 de junho de 2008

 5月19日(月)午後6時半より、サンパウロ人文科学研究所主催の研究例会として、立教大学教授丸山浩明氏による講演会「オンサが生きる湿原の危機:ブラジル パンタナール」を開催しました。

 丸山教授はパンタナールでは虫類、ほ乳類、鳥類など、実に様々な動物が見られることを紹介。最近の現地調査に触れながら、パンタナールの複雑な地形、河川の関係性、年間の気候の変化のバランスのもと、多様なビオトープ(生物の生息空間)が構成されていることを説明しました。

 丸山教授は、こうしたパンタナールの環境が現在、危機に直面していることを指摘。環境保全のためのラムサール条約にブラジル政府に加盟しているが、その適用範囲は非常に小さく、実際には、多くの地域で開発による地下水量の変動、エコツーリズムの影響による環境破壊が進んでいると報告しました。

 当日は、サンパウロ文協・大会議室に多くの参加者が集まり、丸山教授の研究報告に熱心に耳を傾けていました。


サンパウロ人文科学研究所 Centro de Estudos Nipo-Brasileiros